最少侵襲人工膝関節置換術手術研修報告



 今年の9月にオーストラリアのメルボルンで行われたこの研修、「Zimmer MIS
TKA Seminar」に参加してきましたので、感想も交えて報告したいと思います。

 平成23年9月5日に小松空港から成田空港へ、その夜に成田空港からシドニー
へ発ちました。これまでに多くの海外の学会に参加させてもらって いますが、
南半球は実は初めてでした。気候が正反対ということで、どんな服を持って行って
いいかもよく分からないままの出発でした。シドニーに着いたのは6日の朝7時。
2時間後には更に別便でメルボルンに
向かいました。ホテルに着いてゆっくり
する間もなく、すぐにミーティングが
始まりました。今回は日本各地から私
以外にも8人の参加があり、また2人の
講師の先生を交えての研修でした。
まず参加者から今行なっている手術の
ことや疑問点などについてのプレゼン
テーションがあり、それに講師の先生が
答えてくれるという形式でした。講師の
先生方はすでに多くの最小侵襲手術の
経験があり、その答えは非常に的を
射たものでした。私もたくさんの質問を
させてもらいましたが、その全てに対し
丁寧に教えて頂きました。
 
研修を受けたオーストラリアのメルボルン大学の
マークです。海外の大学はこのように神話の神を
マークにしていることが多いようです。
およそ 6時間の研修の後は、寒いメルボルンの街を少しだけ
歩いて皆で夕食を頂きました。研修以外で話す会話にも手術の参考になることが
多く、とても有意義でした。

 翌日は朝からメルボルン大学にバスで移動し 実技の研修です。2人組みに
分かれて手術を行なっていきます。手術といっても実際に生きている人に
行うのではなく、現地の医学生が解剖
実習に使っている遺体をお借りしての
手術です。話をしながらどんどん手術
を進めていくのですが、悩んだ時など
はすぐに講師の先生に相談できると
いうなんとも貴重な時間でした。
さらに私の手術の時には講師の先生が
ずっと横に付いて頂けたため、疑問点
を残すことなく最後まで手術を終える
ことが出来ました。
 
実際の風景です。みんなで講師の
先生の手技に注目しています。

 その日の夕食は、メルボルンに来てまだ2日目なのですが、すでに最終日と
いうことで、再び皆で街へ繰り出しました。その日はメルボルンでも有名な
中華レストランでした。

 最終日もやはり研修でした。朝の7時30分から始まりましたが、この日は
総まとめということで、手術の動画を見ながら小さな疑問点を残すことが
ないように話し合いが行われました。正直2日目の研修までは、あまりにも
多くのことを学びすぎてしっかり身についたとは思えなかったのですが、
最終日の研修では手術の最初から振り返っての話し合いだったため、経時的に
話が進み、終わる頃には抱えていた疑問点がすっかりなくなるのを感じました。
最後には講師の先生より認定状を頂き、こうして研修は無事に終了しました。

 このような貴重な経験をすることで、福井県立病院で行なっていた手術を
改めて振り返ることができ、また昨年より実習に通わせてもらっている神戸の
病院での手術手技の意味を実感することが出来ました。理解がより深くなったと
思っています。





   
     
2003 Yamauchi Seikei Geka Allright Reserved