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血液の検査で何が分かるの?意味を理解して血液博士に!

血液検査をしましょう!! はい、お願いします。
でも、痛くて嫌いなんですよね・・・血液検査は。


大丈夫ですよ。痛くてイヤだなあと思ったそこのあ・な・た・・・。
意味さえ分かれば痛くない!!
説明いたしまーす!
まず、一般的に“生化学検査”と“血液一般検査”に分けられます。


生化学検査?どんな検査かしら? 生化学検査とは血液の細胞の一部を
採取して科学的な分析を行い、内臓の
病気の有無を調べる検査です。

その内容はこれだー!

<膵・胆・肝検査>

検査項目 基準値 調べる内容
総ビリルビン 0.2~1.2mg/dL 間接ビリルビンと直接ビリルビンを合わせて
総ビリルビンと呼び、高値の場合、黄疸(皮膚や
眼球が黄色くなる症状)となり、肝臓系の病気を
調べます。
総蛋白質

6.5~8.3g/dL

栄養状態や全身状態を見ます。
アルブミン 3.8~5.3g/dL 肝臓で作られる蛋白質です。低値の場合、栄養不良です。
ALP 110~354U/L 肝臓や胆道系の異常で上昇する酵素です。
アミラーゼ 38~136U/L 唾液腺と膵臓で作られ、膵臓の病気で上昇します。
LDH 121~254U/L 身体の中で糖がエネルギーに変換するときに働く
酵素です。主に肝臓に異常が生じると高くなることが
あります。



<肝機能検査>
検査項目 基準値 調べる内容
AST(GOT) 8~38U/L 肝臓のSOSを察知し、肝臓の細胞がダメージを受けると
数値 は上昇します。肝炎など。
ALT(GDP)

4~4.3U/L

γ―GTP 48U/L以下 肝臓や胆道系の異常で上昇し、特にアルコールには
敏感に反応します。


<脂質検査>
検査項目 基準値 調べる内容
総コレステロール

130~219mg/dL

血液中の脂質には、HDLコレステロール、
LDLコレステロール、VLDLコレステロールがあり、
これらを合わせて総コレステロールと呼びます。
血液中にコレステロールが増えすぎると、動脈硬化や
心筋梗塞などの病気を引き起こします。
中性脂肪

30~149mg/dL

エネルギーとして使われなかったものが皮下脂肪として
蓄積され、食べ過ぎや飲み過ぎで増加します。
LDLコレステロール 70~139mg/dL 悪玉コレステロールで高値が続くと動脈硬化に
なりやすくなります。


<血糖検査>
検査項目 基準値 調べる内容
血糖

60~109mg/dL

糖の代謝がうまくいかず利用されにくくなり、
血液中の糖が慢性的に増えた状態のことを
糖尿病といいます。食生活や運動不足、
ストレス、 肥満が引き金で、早期発見には
この検査は欠かせません。


<腎機能検査>
体内のエネルギーとして使われた蛋白質の残りカス(老廃物)で、血液中に
含まれるこれらの値を測定して、腎機能が正常かどうかを見る検査です。
検査項目 基準値 調べる内容
尿素窒素

8.0~22.0mg/dL

蛋白の燃えカス。腎臓からろ過されて血中に
排出されますが、ろ過しきれない分が血液中に
残り、尿素窒素の値が上昇します。
クレアチニン 0.61~1.04mg/dL 筋肉中の物質から出される老廃物。腎臓の機能が
低下すると排泄量が減少、高値となります。
尿酸 3.6~7.0mg/dL プリン体が分解してできた老廃物で、高値だと
通風の原因になります。
※プリン体とは・・・食べ物のうまみ成分せ、肉、魚、野菜すべてに含まれています。
通常、プリン体は体内で 分解されて尿酸へと変化し、その後、便や尿と一緒に排出されます。


<電解質検査>
電解質とは、水に溶けて電気を通すミネラルのことです。それぞれの
電解質はバランスを取りながら生命維持には欠かせない重要な役割を
持っています。このバランスを調べる検査です。
検査項目 基準値 調べる内容
ナトリウム

135~150mEg/L

体内の水分を調節する働きで、脱水症の場合は上昇します。
クロール 98~110mEg/L ナトリウムと一緒に水分調節に関与しています。
カリウム 3.5~5.3mEg/L 神経や筋肉の働きに関係し、カリウムが低いと神経麻痺、
高いと不整脈などを発症しやすくなります。
カルシウム 8.4~10.2mEg/L 骨や歯の形成、神経刺激の伝達、血液凝固などの
働きをしています。


生化学検査はわかったわ。じゃあ、血液一般検査って何かしら?
お答えしましょう!血液は身体の隅々までかけ巡り、各細胞に必要な
酸素や栄養分を運び、古くなった老廃物 を運び去る働きをしています。
そのうちの血液細胞の形や量、止血の働きを調べる検査です。
<血液検査>
検査項目 基準値 調べる内容
白血球数

39~98×10²/μL

細菌やウイルスから体を守る働きをし、
炎症や感染症の場合に増加します。
赤血球数 427~570×10⁴/μL 肺から取り込んだ酸素を体中の組織に運び、
二酸化炭素を組織の外へ運び、肺で酸素と
交換します。
ヘモグロビン量 13.5~17.6g/dL 赤血球の内部の大部分がヘモグロビンで、
鉄を含み、酸素を体の隅々まで運ぶ蛋白質の
一種で、貧血になると減少します。
ヘマトクリット値 39.8~51.8% 全血液における赤血球の割合を示したものです。
血小板数 13.1~36.2×10⁴/μL 血小板同士がくっついて、(凝集作用)止血します。
白血球分画 好中球、好酸球、好塩基球、リンパ球、単球の5種類に分けられ、
各球は種類によって働きが異なるため、どれが増減しているかを
調べることで病気の診断の1つになります。炎症によって好中球が
増加します。

これだけ分かれば、血の検査も怖くない!痛くない!と思っていただけたら
うれしいです。意味が分かったら、検査したくなりましたか?これであなたも
血液博士です。検査結果を手にとっても「わからない・・・これはどうなの?」
ということがあれば、遠慮なく声をかけてくださいね。

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