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人間誰しも、加齢に伴い心身機能が低下(虚弱化)していきます。
転倒、口腔機能低下、認知機能低下、尿失禁、筋肉衰弱、歩行障害や関節障害など、
いずれも高齢期の生活に負の影響をもたらす症状が現れます。なかでも骨、関節、
筋肉の部位になんらかの支障をきたして運動障害がひき起こされる状態をロコモティブ
シンドロームといい、とくに筋肉量の減少症をサルコペニアといいます。


☆サルコペニアとは
個人差はありますが、40歳前後から徐々に筋肉量の
減少傾向が見られ、その傾向は加齢に伴って加速化
していきます。とくに高齢者において、その速度は
ますます高まり、1年で5%以上の減少率となる例も
あります。この現象を「サルコペニア」と呼びます。
サルコペニアはギリシア語で骨格筋の減少を意味し、
サルコ(筋肉)とペニア(減少)の造語です。
 
 現在、日本では要支援・要介護の人数が600万人ほどいます。下の表は要支援・要介護が
必要となった主な原因です。その中に高齢による衰弱があります。この衰弱の中にサルコペニア
が含まれています。総数で見ても高齢による衰弱が第3位になっています。
要介護度 第1位 第2位 第3位
要支援1
要支援2
関節疾患
関節疾患
高齢による衰弱
骨折・転倒
骨折・転倒
脳卒中
要介護1
要介護2
要介護3
要介護4
要介護5
認知症
認知症
認知症
脳卒中
脳卒中
高齢による衰弱
脳卒中
脳卒中
認知症
認知症
脳卒中
高齢による衰弱
高齢による衰弱
骨折・転倒
高齢による衰弱
平成25年国民生活基礎調査の概況-厚生労働省


☆サルコペニアの判断基準
 サルコペニアを簡単に診断する方法として、握力測定と歩行速度を測る方法があります。
●歩行速度:0.8m/秒より遅い
 ※だいたい歩行者用信号機を渡れる速さです。
●握力:男性30kgより弱い
 握力:女性20kgより弱い


☆サルコペニア予防
 サルコペニアを予防するためにはしっかり栄養を摂る事と運動が必要になります。
十分な栄養を摂らずに運動だけを行っていると、逆に筋力が衰えてしまうので注意が
必要です。
・サルコペニア予防の運動
 運動において、無理は禁物です。無理はせずに『ややきつい』程度の運動が最適です。
運動の回数は一気にやるのではなく少ない回数でいいので何セットかに分けて行うと
良いです。
 つま先は30°開き膝を曲げていきます。この時に膝がつま先から出ないように注意して
ください。まずは1日10回を3セットほど行ってください。慣れてきたら徐々に回数を
増やしていくと良いです。


・サルコペニア予防の食事
 
食事では、筋肉を作るのに欠かせないBCAAが重要になります。BCAAとは、バリン、
ロイシン、イソロイシンという3つの必須アミノ酸をまとめた呼び名で、体の中に入ると、
筋肉を作ったり、修復したりします。BCAAを豊富に含む食材は、まぐろやかつおなど
赤身の魚、レバーなど赤身の肉、卵、大豆製品、牛乳
などがあります。
 また、近年はビタミンDによる筋力増加効果が報告されております。骨を強くするだけで
なく、筋力を増強させるためにも、ビタミンDが有効だと言えます。ビタミンDは魚に多く
含まれます。また、ビタミンDは日光浴により活性化されますので、家に閉じこもらずに、
一日15分の日光浴を行うと効果的です。
 皆様、健康寿命を伸ばす努力を一緒に頑張りましょう。


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