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 人間の体は、熱くなると体の表面に血液を集め、熱を外ににがそうとします。
さらに汗をかいて、蒸発させて、体を冷やします。しかし、暑過ぎると、この働きが
追い付かなくなります。体内の水分と塩分等のバランスが崩れて、さまざまな症状が
出てきます。
 そして、この状態を放っておくと、体内に熱がこもります。体温が42度を超えると、
体の細胞が壊れてしまいます。脳や心臓や腎臓、肝臓も壊れてしまいます。ゆで卵が
生卵に戻らないのと同じで、壊れて変性した細胞は元に戻りません。重い後遺症(脳・
心臓・腎臓・肝臓の障害)が残ることや、死に至ることもあります。
 これらの症状を総称して“熱中症”と呼びます。

 熱中症患者で最も多いのは高齢者です。高齢者に
熱中症が多い理由は

① 暑さを感じにくい


暑さやのどの渇きを感じにくく、脱水症状や
高体温になりやすい。

② 水分が不足しがち


以前と比べて、体内の水分量が減っている。
より、脱水症になりやすい。

③ 汗をあまりかかない

 

発汗が遅れる。
(65歳が汗をかき始める温度は25歳より
 3度高い)
室内での熱中症が多いのも高齢者の特徴です。

 

熱がある方、乳幼児、肥満の方(皮下脂肪の厚い方)
なども体温をうまく調整できません。
暑いときは注意して下さい。
 


 のどが渇いていなくても(これ大事)、1日1リットル以上の水やお茶(麦茶・番茶等)
を飲みましょう。暑いときは夜間も含め、2?3時間おきにコップ1杯程度の水を飲みます。
 コーヒーやアルコールなど、利尿作用がある飲み物は、水分に含めてはいけません。
むしろ、より脱水状態になるため、あわせて水を飲むようにします。
 汗をかいたら、スポーツドリンクや塩分の入った水、梅干し入りの番茶など塩分も
一緒にとります。ただし、病気で水分や塩分に制限のある方は医師に相談して下さい。

 節電も大切ですが、熱中症は命にかかわります。エアコンや扇風機を使って、
部屋の温度は28度より低く、湿度は70%より低くしましょう。温度計や湿度計を
部屋に置いて、ときどき確認することをおすすめします。

 朝・夕の涼しい時間に外出し、室内でも日当たりのよい場所は避けます。炎天下の
照り返しがある道路は、天気予報の予想気温より高くなっています。日陰を歩きましょう。
 出かけるときは、風通しがよく、白っぽい服を着て、日傘や扇子、水分を持参します。
体調の悪いときは、無理に出かけないようにしましょう。
 体調を整え、体力を維持することも大切です。暑くて食欲がなくても、何か食べましょう。


■基本的な応急処置
① 風通しのよい日陰や冷房が利いている場所に移動する
② 衣服をゆるめる
③ 体に水をかける
 (冷やしたタオルや氷で、首、わきの下、太もものつけ根を冷やす)
④ スポーツドリンクを飲ませる(飲めないときは無理しない)

軽い症状 やや重い症状 重い症状
・めまいや立ちくらみ
・こむら返りやおなかの筋肉が
 つる感じ
・いつもより元気がない
・食欲がない
・うとつお居眠りをする
・汗が拭いても拭いても出てくる 
・だるい
・頭痛がある
・吐き気がする
・吐く
・意識がない
・言動がおかしい
・呼吸がはやい
・手足が動かない
・体温が高い
・ひきつけをおこす
注意して下さい 危険な状態です 緊急事態です!
水分や塩分をとる。
自分で飲むことができない場合は、
病院にいきましょう。
水分や塩分をとる。
自分で飲むことができない場合
は、急いで病院にいきましょう。
救急車を呼び、担当者の応急
処置の指示に従ってください。
救急車が到着するまで体を
冷やします。


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