さて、「半分合っている」というのは、何でもかんでも薬を飲めばいいというものではない、ということです。例えば最近の研究では、3ヶ月を過ぎた腰痛の原因は腰ではなく頭である、と報告されています。つまり慢性の腰痛を感じている人は、その痛みを頭が記憶していて痛みを感じている、ということです。もちろん腰に全く痛みがないとは思いませんが、外来をしていてそう感じることは多々あります。なのでそのような方には薬をどんどん処方していくのではなく、痛みに固執し過ぎず、趣味など他のことに気が向くように促したり、また痛みと上手く付き合っていくことを考えてもらったりすることもあります。これは認知行動療法という治療法に準じたものです。 |