山内整形外科ではこれらの問題を解決するために「創傷被覆材(そうしょうひふくざい)」
というものを使っています。 これは柔らかい半透明のシールのようなもので、傷に直接
貼り付けます。 その最大の特徴は、「傷からの水分を“適度に”吸収して湿潤環境を作る」
ということです。 多すぎず少なすぎず、適度に湿った環境を作ることで細胞を元気にし、
本来皮膚が持っている「治る力」を最大限に引き出すのです。 この創傷被覆材を用いた
実際の処置の仕方ですが、まず傷を確認し、砂粒などが入っているようであれば水道水で
洗浄します。そして先程の創傷被覆材を当てます。 これだけでは水に濡らせずシャワーを
浴びることができませんので、その上から透明な防水シールを貼ります。 これで終了です。次に傷を確認するのは2、3日後で、しかも防水シールを剥がさず観察して特に問題が
なければそのままにします。 ガーゼのように毎日通院して貼り直しをする必要はない
のです。 水分が多すぎて創傷被覆材がジュクジュクになっている場合だけはすぐに
交換
しますが、このときはガーゼを剥がすときのような痛みは全くありません。 こうして
1~2週間もすれば大抵の傷は治ってしまいます。
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