皆さん、ボッチャという競技をご存じですか? ボッチャは、ヨーロッパで生まれた重度脳性麻痺者もしくは同程度の 四肢重度機能障がい者のために考案されました、ジャックボール(目標球)と 呼ばれる白いボールに、赤(先攻)、青(後攻)のそれぞれ6球ずつのボールを 投げたり、転がしたり、他のボールに当てたりして、いかに近づけるかを 競い合うスポーツで、パラリンピックの正式種目にもなっています、 老若男女、障がいのあるなしに関係なく、みんなで楽しむことができます。
去年の4月に、福井県ボッチャ協会が設立されました。 私は、福井県理学療法士会より、その立ち上げのメンバーとして 参加することになり、現在まで、ボッチャの普及のために、福井県の 色々な地域で普及活動のお手伝いをしてきました。
延期にはなってしまいましたが、2020年のパラリンピックの開催に向けて、 日本でも障がい者スポーツの普及・振興がなされてきましたが、それでも、 障がい者スポーツの興味・認知度はまだまだ低いと私は思います。 こんな話があります。
“日本人記者が、テニスの元男子シングルス世界1位のロジャー・フェデラー選手を インタビューした際に「なぜ日本のテニス界には世界的な選手が出てこないのか」と 質問した。すると、フェデラー選手は「日本には国枝慎吾がいるじゃないか」と 答えた。”
国枝慎吾選手とは、車いすテニスのプレーヤーで、2008年北京パラリンピック、2012年ロンドンパラリンピックで、2大会連続、シングルスで金メダルを 獲得している他、テニスの世界4大大会では、世界最多勝記録を保持している 選手です。 フェデラー選手はスイス出身ですが、欧米では、このように テニスという同じ種目のプレーヤーとはいえ、ごく当然のごとく、 障がい者アスリートの名前が出てくるくらい、障がい者スポーツは 浸透しているのです。
来年、開催されるかどうかはまだ不透明ですが、オリンピックだけではなく、 ぜひパラリンピックも注目して、観戦していただきたいです。 そして、もし、ボッチャに興味惹かれるものがあれば、福井県ボッチャ協会は、 福井県各地で普及活動をしているので、一度、体験してみてはいかがでしょうか?