そんなあんずも二歳になり、人間の年齢だといきなり私と同世代。
犬だけれど、我が子のように可愛い子ならその子供を見たい、遺伝子を
残したいと思うのも自然な流れで、交配を考えるようになった。同じ犬種
であることはもちろん、血統、毛色、体格や健康状態、性格など、時に
我が身の相手探しよりも何倍も慎重に探した。おかげで三歳年上の
かなりのイケメンが見つかり、すぐさま“岸和田だんじり”をバックに
お見合いをした。しかし結果は惨敗。箱入り娘で育ててきたあんずが
極度の犬見知りだったのだ。おまけにナニワのイケメンもこれまで
全戦全勝だったはずが、あまりの振られっぷりにかなり落ち込んだとか…。
犬の世界も難しい…。絶好のお見合いチャンスを逃した私たちは、
次回のお見合いチャンスがやってくる1年後に希望を託した。
|