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 私には、心底惚れているものがいる。初めて出会った時から胸ときめかせ
一瞬にして惚れこんだその相手とは・・・実は『フロアバレーボール』
である。


 フロアバレーボール?  ご存じない方がほとんどだと思う。
バレーボールは聞いた事があるが、それにフロアが付いているスポーツ
とは一体どんなものなのだろう。


 フロアバレーボールとは、視覚に障害を持った人達が行うバレーボール。
目が見えない人がどうやってバレーボールを行うのか、皆さん全く理解し難い
事だと思う。ボールは普通のバレーボールと同じものを用い、ボールは宙では

なく床(フロア)を転がします。ネットの下が
ボール1個ちょっと空いていて、ネットに
かからないようにそこを通し打ち合う。
ルールはほぼバレーボールと同じだが、
フロアバレーボール独特のルールもあり、
例えば前衛3人は、目が全く見えない人や
アイマスクをした人がプレーをする。後衛
3人は弱視又は晴眼者が行い、前衛に
指示を出しながらレシーブしたりスパイクを
打ったりする。少しは私の恋人をご理解
戴けたでしょうか?



 フロアバレーボールとの出会いは今から12年前、私が盲学校に入った年の
ことだ。当時えらく太っていた私は、スポーツは大の苦手で大嫌いなものだった。
しかし、様々な視覚障害者スポーツに出会い、年中スポーツをしていたおかげで
徐々に痩せていったことも助けとなり、スポーツをすることが楽しくなっていった。
又、視覚障害者スポーツの良さは、コミュニケーションを取り合い、共に目標に
向かっていくことだ。視覚情報が弱い人や
無い人に声を掛け合いながら一致団結して
ポイントを重ねていく。誰かが頑張るのではなく
皆で頑張って勝利を勝ち取る。このやりとりが
何ともいえないフロアバレーボールは、特に
コミュニケーションが大切なスポーツで、
だからこそ一瞬にして惚れこんだ相手に
なったのだと思う。
 



 今、私は社会人のフロアバレーボール
チームでキャプテンをしている。チームは
「フォルテ」と言い、以前からあった社会人
チームを譲り受け、前キャプテンの友人と
新しく作り上げてきた。
チームが結成され9年。
今ではチーム会員が24名と大所帯となった。
会員は全盲の人、弱視の人、晴眼者で
盲学校関係者はもちろんのこと、一般の
会社員の人など今までフロアバレーボール
を知らなかったという人達も参加している。


 私には、3つの夢がある。
まず一つ目。毎年参加している、名古屋市で3月に行われる全国大会(エンジェル
カップ)で現役の間に優勝すること。
二つ目は、沢山の人にフロアバレーボールを知ってもらい、そして誰もがフロア
バレーボールを知っていると言ってもらえるようにしたい。
三つ目は、二つ目に少し似ている事ですが、子供達に特に知ってもらいたいので、
子供達にフロアバレーボールを教えていきたい。
夢を夢のままで終らせず、私は「愛すべきフロアバレーボール」と共に歩んで
いきたい。これからも永久にこの気持ちを忘れず取り組んでいきたい。


 I LOVE フロアバレー    これからもどうぞよろしくね。


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