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 祖父は遠い所へ逝ってしまった。
大正生まれの頑固者。 自分の思い通りに
ならないと気がすまない、そんな祖父だった。
そのくせ愛想は良く、近所では “ かわいらしい
おじいちゃん “ で通っていたようだ。 身なり
にもいつも気をつかい、どこへ行くにも背広を
着て髪はポマードで ビシッとキメていた。
私の中でも祖父といえば「ポマード」という
印象が強いくらいだ。
 


   私がまだ幼い頃、父親はいつも仕事が
忙しかったため、父兄参観には祖父が
来てくれた。割り箸を使って、輪ゴムを
飛ばすピストルも一緒に作った。送り迎え
もしてもらい、父親代わりになってくれて
いたのだった。
  あの お泊り会も楽しかったなぁ。
祖父は、今は亡き祖母と2人で暮らして
いた時期があり、その頃、週に1度 孫
たちが集まり、お泊りをするという行事が
あったのだ(小6までのことだが・・・)。
豪華な料理に笑い声・・・ 楽しかったこと
しか思い出せない。


 祖父はパチンコも大好きだった。毎日のように通い、息子(私の父)に怒られ、
ケンカになっている所をしばしば目にしたっけ・・・。


 仏前にかざられた祖父の写真を前に座って
いると、たくさんの思い出が甦ってくる。
とてもやさしい、穏やかな顔。 どの方向から
見ても必ず目が合う不思議な錯覚におちいって
しまう。今もまだ祖父が亡くなったのだという
実感がない。その一方で祖父の荷物が始末されて
いき、生きてきた証、足跡が無くなっていく現実。人が亡くなる、逝ってしまうということは
こういう
ことなのかと考えさせられる。
 


 祖父への思いを胸におさめ、また新しい1日をスタートさせよう !!
  「 おじいちゃん、 おばちゃんに会えたかな ?
        2人でまた幸せに暮らしてね。 ありがとう。」
 
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